「100%の教育」が実を結ぶスタッフが辞めない仕事の教え方

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皆さんも、ご覧になった経験はありませんか?

 

 

人のいない店舗のカウンターで

仁王立ち状態になっているショップスタッフを。

 

 

または、お客さんの質問に答えられず

聞くべき人もわからずに

青ざめる接客スタッフを。

 

 

仁王立ちの彼が暇をもてあましているのは

接客以外の業務を

きちんと教えてもらっていないためでしょう。

 

 

一方、顔面蒼白の彼は、最低限の知識だけ教えられ

 

 

「あとはOJTで」と

店頭に出されたのかもしれません。

 

 

OJTとは

「On the Job Training」

 

 

実際の業務を通して

必要な知識や技能を身につけさせていく

教育方式のことですが

 

 

あやふやな知識しか持っていない状態では

新人はおどおどするばかりで

接客らしい接客もできません。

 

 

今すべきことがわからない。常に不安を感じている。

 

 

そんな気持ちで働いていても

やりがいや面白みは感じられません。

 

 

だから彼らは早々に

「辞めます」と去ってしまうのです。

 

 

また、忙しい店舗では

新人のトレーナーとなるべき店長やベテランスタッフが

「教えるより、自分でやったほうが早い」

と考えてしまうことも大きな罠の一つです。

 

 

わたしがとあるチェーンで

自社のスタッフの退職事情を調査したところ

 

 

辞めた理由の第1位

「きちんと教えてくれなかったから」でした。

 

 

教えぬ現場にスタッフの定着なし。

 

 

すべてをきっちり教えてこそ

大切な仕事でも安心して任せられます。

 

 

さらに、

それがスタッフのやる気アップに

つながるという好循環につながるのです。

 

 


 

 

新人スタッフの
教育前に欠かせないステップ

 

新人スタッフの初日

開店前に既存スタッフを集めて

3分ぐらいの自己紹介タイムをとる。

 

 

終わったら、さっそく作業のやり方を教えていく。

そんな現場も少なくないようです。

 

 

しかし、仕事を教える前

重要なワンステップがあります。

 

 

それは、新人スタッフに居場所を与えること。

 

 

人の入れ替わりが激しいことで知られる

美容業界において

 

 

高い定着率を誇る美容院の例を挙げましょう。

 

 

この店では、どんなに忙しくても

新人が入社した日には全員参加の歓迎会を開催。

 

 

クラッカーを鳴らし

入社のお祝いに軽食をみんなで食べながら

おしゃべりを楽しむという習慣を作っています。

 

 

新人スタッフにとって初日は

“職場に対する第一印象が決まる大切な日”

 

 

「ここに自分の居場所があるんだ!」

と感じてもらえれば職場への愛着が生まれます。

 

 

なかでも、

事務職と異なり接客系の仕事は

物理的な自分の居場所を見つけにくいので

 

 

歓迎パーティを開いたり

みんなで

「入社おめでとう」

「これから一緒にがんばっていこう」

などと書いた色紙やカードを渡したりと

 

 

“心の居場所”を作ってあげることが大切。

 

 

そうすれば、モチベーションもアップし

教育を受ける時も熱意をもって取り組んでくれるはずです。

 

 

さらに

教育前に踏んでおきたいステップがもう一つ。

 

 

今後、スタッフが一丸となり

足並みをそろえて頑張るために

 

 

経営者が新人に向けて

理想やビジョンを伝える時間をとるのです。

 

 

私はこの時間を

「レクチャータイム」と呼んでいます。

 

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新人スタッフが入ってきた時は

いきなり作業を教え始めるのではなく

 

 

まず売り場を離れ、事務所などで

お店のスタッフとして必要なマインドについて

伝える時間をとりましょう。

 

 


 

教育チェックシート
を作ろう

 

レクチャータイムで意識の共有ができたら

次はいよいよ仕事を伝授するステップです。

 

 

まず、仕事を教える時に最も重要なのは

「100%教える」こと。

 

 

「わからないことがあったら、その都度聞いてね」

「このサービスを受け付けるケースは少ないから

 お客さんからオーダーがあったら教えるよ」

 

 

と教育を中途半端に終わらせるのはNGです。

 

 

最初から完璧に教えておくことこそ

安心して現場を任せられる人材に育てる鉄則です。

 

 

新人研修の際には、業務項目を100%列挙した

「教育チェックシート」を作りましょう。

 

 

新人スタッフとトレーナーが各自1枚ずつ携帯し

1つ教えたらお互いに各項目へチェックを入れていくだけの

ごくシンプルなものです。

 

 

シートの作り方は簡単。

作業を細かく分解して箇条書きにして

リストにしましょう。

 

 

例えば、トイレ掃除の仕事リストなら

下記のようなイメージです。

 

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このシートは、新人の教育時だけに限らず

ベテランスタッフたちの記憶違いや

我流になったやり方を正す意味でも有効です。

 

 

また、全員が同じリストを使うようにすれば

教え漏れがなくなり

 

 

人によってサービスの内容やレベルが

大きく変わることも防げます。

 

 


 

いざ実践!
スタッフが辞めない仕事の教え方

 

新人研修中は

上記の「教育チェックシート」に沿いながら

どんどん仕事を覚えてもらいましょう。

 

 

なお、教え方にもポイントがあります。

 

 

それは、行動を理由とセットで教えること。

「そこでお辞儀をするように」などと指示しても

理由がわからないと

“やらされている”という気持ちになりがちだからです。

 

 

例えば

「商品の発注では、

 欠品を起こさぬよう数量管理を徹底する」

と教えるとしましょう。

 

 

そのとき

「発注は、お客様をファンにすることと

 売り上げを作るための下地を作る大切な仕事です」

と伝えた上で

 

 

「ある人が来店した時に

 もし欠品が3回続けば二度と来店してもらえません。

 すると店舗の利益が減り

 あなたのお給料を上げることもできなくなります」

 

理由を説明します。

 

 

こう聞けば

スタッフも自分がしている仕事の意味と重要度

理解できるはずです。

 

 

教え終わった項目は

スタッフに各自でノートにまとめてもらいます。

 

 

これが、困った時の助けとなる

「自分だけのマニュアル」(セルフ・マニュアル)

になるのです。

 

 

通常、接客業では本社から店舗用の

分厚いマニュアルが配布されているケースが多いようです。

 

 

しかし、対応を急いでいるスタッフに

分厚い冊子を調べる余裕はありません。

 

 

 

結局、店長や周りのスタッフにSOSを出すことになります。

 

 

一方、業務を習った後

自分用のマニュアルをまとめておくようにすればどうなるか?

 

 

彼らは何か問題に直面しても

自分のノートを見て一人で対処するようになります。

 

 

すると、店長は店をスタッフに任せることができ

じっくりと今後の営業戦略を練ったり

キャンペーンについて考えたり

店舗の課題解決に動いたりする時間を持てるようになるのです。

 

 

また、一度教えたからといって彼らを放置せず

定期的に抜き打ちで実技チェックも行いましょう。

 

 

仕事に慣れて

我流に走りがちなベテランスタッフも

同様にこのテストの対象者です。

 

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100%教育が実を結ぶ瞬間

 

「なんと手間のかかることを……。それ、ホントに効果あるの?」

と思う方もいるでしょう。

 

 

ご想像のとおり

100%の業務を教えるには時間も労力もかかります。

 

 

しかし教える側の試行錯誤は

スタッフの自信につながり、目が輝き始めます。

 

 

仕事を100%教えるスタイルを取り入れることで

 

 

スタッフの定着率が上がり

サービスの質が上がっていきます。

 

 

スタッフの定着率が上がり

店舗の売り上げが上がっていきます。

 

 

スタッフの定着率が上がり

求人募集を出しても集まるようになります。